キッチンカーで成功するためのポイント5選!売れるコツも徹底解説
2025.12.22
- 飲食店の開業

キッチンカーは、比較的初期費用を抑えて始められ、自由度の高い働き方ができることから人気が高まっています。
しかしその一方で、1年以内に撤退してしまう店舗も少なくありません。多くの場合、差別化や集客の仕組みづくりが不十分なままスタートしてしまうことが原因です。
そこで当記事では、キッチンカーで独立を目指す方に向けて、成功している店舗の共通点と、開業前に知っておくべきポイントを分かりやすく解説します。
失敗例もあわせて紹介しているので、「売れるキッチンカー」に近づく具体的なコツをチェックしていきましょう。
キッチンカー業界の現状
近年、キッチンカーの数は大きく増加しています。たとえば、通常の飲食店に加えて「自動車による移動販売」を含めた営業許可施設数について、東京都では令和元年から数年で倍増に近い伸びを見せており、キッチンカーという形態が多くの人に注目されていることが数字としても表れています(参考:東京都保健医療局 食品衛生関係施設数一覧)。
一方で、参入者が増えたことで競争も激しいのがキッチンカー業界の特徴です。出店場所やメニューの差別化、集客方法によって売上の差が大きく開くとされています。
実際、日本政策金融公庫の調査(2021年)では、主要12業種の中で廃業率が最も高いのは「飲食・宿泊業」で、14.7%となりました。
他の多くの業種が5〜7%台であることを考えると、飲食分野で事業を継続するには、より戦略的な運営が求められることが分かります。
つまり、キッチンカーは「参入しやすい」のがメリットですが「成功を維持する」のは決して簡単ではありません。
商圏の選定、メニュー・コンセプトの差別化、集客手段の確保など、戦略的に考えずに飛び込むと、せっかくの人気やチャンスもムダになってしまう可能性が高いのです。
キッチンカーで独立を目指すなら、「流行だから」という理由だけでなく、事前に戦略と準備を整えることが重要です。

成功しているキッチンカーの共通点
成功しているキッチンカーには、「選ばれる理由が明確である」という共通点があります。
この理由を作る要素とは、料理の質・分かりやすいコンセプト・効果的な集客・人柄のよさです。
ここからは、キッチンカーの成功例に共通する4つのポイントを見ていきましょう。
料理がおいしい
成功しているキッチンカーに共通しているのは、「ひと口目で記憶に残る味」を持っていることです。
「料理がおいしい」というのは飲食店の前提条件ですが、特にキッチンカーだと設備やメニュー数が限られるため、看板商品の完成度が店の評価を大きく左右します。
キッチンカーの場合、店舗に入るハードルがない分顧客は短時間で「買う理由」を判断します。価格や見た目よりもリピートにつながるのは、また食べたいと思える味です。
逆に印象に残らなければ、SNSや広告に力を入れても二度目の購入は期待できません。
そのため、成功している店舗ほど、看板メニューのレシピ開発に時間とコストをかけている特徴があります。
コンセプトが分かりやすい
成功しているキッチンカーの共通点には、コンセプトの分かりやすさが挙げられます。コンセプトとは、端的にいうと「誰に」「何を」提供する店なのかが一瞬で理解できることです。
キッチンカーは選択肢が多い出店場所になりやすく、多くの店舗から選ばれるには他店との差別化ポイントが大切になります。
例えば、地元の食材を使ったメニュー、写真映えする盛り付け、スパイスや調理法へのこだわりなど、「他店にはないこの店ならでは」の理由が提供価値です。
その結果、単に空腹を満たすだけでなく「この店で買いたい」と感じる動機が生まれます。
コンセプトを磨くことは、商品開発や店舗デザイン、SNS発信の軸にもなるため、今一度見直してみるのも一つの手段です。
現場やSNSの広告が充実している
キッチンカーで安定した集客を得るためには、お客様に見つけてもらうための接点づくりが欠かせません。
どれだけ料理やコンセプトが良くても、存在を知られなければ、選ばれる機会が生まれないためです。
現場では、看板・横断幕・メニュー表・声掛けなど、一目で情報が伝わる工夫が効果的です。
またSNSでは、営業場所や営業時間、期間限定メニューなどを事前に告知することで「今日行く理由」を作る役割があります。
実際に、売れているキッチンカーほど、現場とSNSの発信内容が整理されています。「お客様に安心して選んでもらえるか?」という視点を持つと、リピートにもつながりやすくなるでしょう。
人柄が明るい
キッチンカーは対面販売のため、接客の印象がそのまま店の評価やリピートにつながります。
料理を買うだけでなく「この人から買いたい」という要素は、固定客や口コミに影響しやすいです。
実際に、TikTokなどで調理風景が人気のキッチンカーでは、動画の魅力だけでなく店主の温かい人柄など「感じの良さ」がファンの形成に直結している例が多く見られます。
また、地域コミュニティとの関係づくりや出店者同士のネットワークは、より条件の良い出店場所の確保にも影響します。
人柄は販売力だけでなく、営業力にも関わる大切な部分です。

キッチンカーを成功させるためのポイント5選
キッチンカーを成功させるためには「 顧客に選ばれる理由」を作ることが重要です。
ここからは、選ばれる理由作りを支える5つのポイントを解説します。
事業計画をしっかり立てる
キッチンカー開業では、つい車両やメニューに意識が向きがちです。しかし、成功には事業計画の作成が欠かせません。
事業計画には、開業資金や運転資金にいくら必要か、売上目標とその根拠、黒字化までの期間などを盛り込みます。これらを明確にしておくことで、メニュー価格や機材・車両にどれだけ投資できるかの判断がしやすくなります。
計画が曖昧なまま準備を進めると、「顧客から選ばれる理由」が薄くなり、資金不足や経営不振に陥り、早期撤退につながるケースも少なくありません。
数字に基づいた計画こそ、安定した運営の基盤になります。
独自性のあるメニューを開発する
キッチンカーで「独自性がある」とは、まったく新しい料理を発明することではなく、同じエリアの中でこの店を選ぶ理由が分かりやすいことを指します。まずは出店予定の地域で、どんなメニューが出ているのかをリサーチし「よくあるジャンル」と「まだ少ないジャンル」を把握しましょう。
次に、誰にどんなシーンで選ばれたいのかを考えます。例えば、
- オフィス街なら「短時間で食べられるボリュームメニュー」
- 住宅街の公園なら「子どもとシェアしやすいメニュー」
など、周辺環境から方向性を絞ります。
ただし、原価が高すぎたりワンオペでは回せないオペレーションでは、継続は難しくなります。リサーチとターゲット設定を踏まえ、無理なく提供できる形に落とし込むことがポイントです。
他店との差別化を図るには、「フードトラックで他店の料理と差別化するための具体策5選」も参考にしてみてください。

戦略的に出店場所を選ぶ
キッチンカーは固定店舗とは異なり、出店場所によって売上が変わります。
まずは、ターゲット層が集まる場所に出店することが基本です。オフィス街、商業施設、ファミリー向けイベントなど、メニューやコンセプトと相性の良い場所を選びましょう。
また、出店場所は1つに絞らず、定期出店とイベント出店を組み合わせることで売上を安定させることもできます。住宅展示場やパチンコ店のイベントなどの中には、主催者が「1日○万円」で買い取り、来場者へ無料提供する形式もあり、売上が担保されるメリットがあります。
継続的に売上を上げるためには、複数の出店候補を確保するのも一つの方法です。
売上データを比較しながら、最適な場所を絞っていきましょう。
SNSやWeb集客に力を入れる
キッチンカーは、定期出店とイベント出店が混在する営業形態であるため、営業場所や日時が変わることがあります。
そのため、出店情報を事前に知らせられるSNS運用は、集客の基盤になります。
営業場所・営業時間・限定メニューなどを発信すると「今日はここに行こう」と具体的な行動につながりやすくなります。
また、料理写真や調理動画はシェアされやすく、口コミが広がることで新規客への露出も増えます。
SNSではお客様の投稿に返信したり、感想を紹介したりすることで、店舗への親近感が生まれるのもメリットです。
SNSを通じて接点を増やし、来店のきっかけを作ることが重要です。
常に情報収集をする
キッチンカーは、周囲の状況によって成果がぶれやすい業態です。そのため、開業後も業界のトレンドやライバル店の動き、お客様の反応を継続的にチェックすることが大切です。
たとえば、近隣のキッチンカーや飲食店のメニュー・価格帯・行列の有無、SNSでの発信内容を見ておくと、「今どんな商品が選ばれているか」「自店との差はどこか」が見えやすくなります。また、お客様からの感想やクレーム、SNSのコメントなどは、味付けや量、提供スピードなどを見直すヒントになります。
地域のイベント情報や商店会・マルシェなどのコミュニティにも注目しておくと、新しい出店機会やコラボの話が生まれやすくなります。キッチンカーは展開しやすい形態であるため、そのメリットを活かして自店の強みを磨いてみましょう。
キッチンカーによくある失敗例
キッチンカーは参入しやすい分、準備不足のまま開業してしまい、思うような売上が上がらないケースも少なくありません。特に以下のような失敗は、開業者のあいだでよく見られる例です。
- 初期費用をかけ過ぎてしまう(車両や設備に投資しすぎ、運転資金が不足)
- 保健所の営業許可がなかなか下りない
- 出店場所が見つからない、確保できない
- 仕入れ原価が高く、利益が残らない
- 料理の提供が遅く、回転率が悪い
こうした問題の多くは、事前の情報収集不足や経験者のアドバイスを得られなかったことが原因です。
ひとりで完璧に進めるのは難しいからこそ、開業前にプロへ相談し、成功事例やノウハウを取り入れることがリスクを減らす近道になります。
キッチンカーを成功させるなら、フードトータルデザインによる開業支援がおすすめ!
キッチンカーは参入ハードルが低いメリットがある一方で、事業計画や出店戦略、メニュー設計など、開業前の判断が結果を大きく左右します。
ひとりで全てを進めるのは難しいからこそ、経験者の支援を受けることが成功への近道です。
スマートイノベィションズのフードトータルデザインでは、コンセプト設計から車両・厨房機器の選定、オペレーションの最適化まで、開業に必要なサポートをトータルで提供しています。
「キッチンカーを始めたいけれど、何から準備すべきか不安」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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この記事を書いた人
販売管理部 取締役
住宅メーカーでの接客・ゾーニング・CAD提案を経て、厨房業界へ転身。以後10年にわたり、大手チェーン店案件を中心に現場調査→プランニング→積算→施工までを一気通貫で担当してきました。設計・施工・運用の全工程を把握したうえで、導入計画と現場オペレーションの整合を取ることを重視しています。
現在は自社製品の販売を統括。お客様の「うまく言語化されていない本音や制約条件」を丁寧に引き出し、レイアウト最適化、導入コストとスケジュール、運用負荷、契約・リスクの確認ポイントまで踏み込んで提案するのが持ち味です。法学部で培った合意形成・契約視点を背景に、コラムでは導入・設置・運用・コスト試算の実務的観点を中心に、現場で役立つ判断基準を解説します。
「ご用聞きではなく、潜在課題の言語化と解決」が信条。プライベートでは釣りとアガベ栽培に熱中し、環境条件の管理や段取りの大切さを日々の仕事に生かしています。

